梶田香織&こだわり

「あなた、アナウンサーさんに教える仕事をしなさい」

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2012年。
N-1グランプリやNICeの起業家仲間でもあるエープランナーさんのブースを間借りして、
メッセナゴヤで、話し方診断を行った時。
全く味気なく、即席でチャチャ!と貼った、「声・話し方診断」という文字をジーッと見て足を止めてくださった、
ハーフでいらっしゃるのかな?とお見受けする白髪の女性がいらっしゃいました。
お声をかけさせていただいたら、「何をしているのですか?」と。
全く普通に日本語でお話されました。
そこで、「声と話し方の診断を行っていますが、最も私が得意とするところは
その音(声や発音)が、嬉しい言葉なら嬉しい、良いことを言っているなら良い、
頑丈なら頑丈、と、
伝えたいイメージ通りに相手に感じてもらえるような声や発音で話す技術を教えることです。」
と伝えたところ。
「それは、すばらしいことです。それは、ノンバーバルコミュニケーションと言って、とても重要なことです。
あなた、それを民放アナウンサーに教える仕事をなさい。」
と即座にとても力強く私を説得するかのようにおっしゃってくださいました。
名刺をお渡しすると、
「ごめんなさい、今日は主人の視察の付き添いで来ただけで名刺持ってないの」
と、視線を横に向けられたのでそちらを見たら、縦横ともに大柄な品の良い白髪交じり白人男性が
後ろに手を組みながら周りのブースをゆ~ったりと見ていらっしゃいました。
「私は音声言語の仕事をしています。名前は・・・」とお名前を教えてくださいました。
日本で音声言語の仕事をなさっているそうでした。
お礼を言い、忘れないうちにお名前をメモした小さな付箋は、今も私の名刺入れの一番下に貼りつけてあります。
ずっと、時々思い出してはちょっと検索してみたりするのですが未だにわからず・・・
あれから1年程たったころから、私はこの「ノンバーバルコミュニケーション」という言葉がいかに大切かを知り、
それが、現代社会の中のコミュニケーション力が弱まっている原因に大きく影響していているかを、理論的に知ることができました。
今まで、相手の声を聞き
「口や舌の動きがこうなっているからそれが楽しい音に聞こえない、
こうすると相手にも感じの良い声や発音に聞こえますよ、ほらやってみてください。。。」
「あ、ほんとだ、そうですね。。。」
と、私が自分の耳で聞いて感じてお伝えしていた、私の感覚からの技術に、
まさに理屈、理論を合体させることができたのでした。
今も今も、その女性の一言はずっと心に残り、お名前も見なくても言えるほど。
できることならもう一度お会いしたい。。。

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