音楽を何かしらやっていた経験のある方は、自分が発音する一音が、高いのか、低いのかを判断する力がついています。
でも、それがちょっと自分でわかりにくい、という方もいます。
そうすると、方言やアクセントや抑揚を直すことに力と時間を要します。
例えば、坂。
共通語のアクセントは、「さ」は低い音。「か」は「さ」よりも高い音で言います。
でも例えば名古屋では、「さ」が高く、「か」を低く言います。
この、「さ」と「か」を、どっちの音が自分が低く言っているかを把握し、
低く出していた音を高く出す、ということでアクセントや訛りを矯正していくのです。
その感覚をつかみにくい方に、有効なのが全くシンプルな、この○2つ。
丸の中に手を入れたり、さらには、顔や身体も使って、音の高低を感じる訓練をするのです。
プロの喋り手や声優を目指す人たちには、こんなふうに、アクセント(方言)まで
細かくトレーニングさせていただいています。
全国で勝負するなら、やっぱり方言は矯正しておいた方が良いと思います。
関西弁ならそれでまかり通せてしまえたり、または、
自分はこれでいいのよ!と地元の言葉を大切に全国に発信して行けるのならそれはほんとうに素晴らしいです。
もともと地元の言葉は大切なので、みんな一緒の言葉に直さなきゃいけないなんてルールはどこにもありません。
ただ、東京に行くと周りは共通語でしゃべるため、自分のアクセントの違いが気になり始めます。
そうなると、ちょっと臆病になったり、300%自信があったのが、290%に減ったり。
それはいずれ、人前でド~ン、と構える意識にほんの少しでも水をさし、弱気になる要因になるのです。
実際、東京に出て方言が気になって人前で話すのが怖くなり引きこもりになったり、
小さなころはアクセントが違うことでいじめらる原因になったりするわけですから。
芸能人が、いままで普通に共通語でしゃべっていたのが、
売れて来たら
「いえ、私関西出身ですから、ふだんは関西弁なんですよ」と
放送上でも急に堂々と関西弁等でしゃべりはじめたりしますよね。
これですよね。
まずは、共通語で。という文化が、暗黙の了解のうちにあるのでしょうね。
でも、名古屋の河村市長や、大阪の漫才師さん、生キャラメルの田中義剛さんのように、
地元の言葉で通してそれを自分のキャラクターや武器にして戦略とする、
手もありますよね。
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