声、話し方のコツなど

「話がうまい」ってどういうこと?

ひとつ前の記事にも書きました、「私、”唐突”が好きじゃないんです」って。
だから私は何か話すときには“イントロ”をつけるんです。
突然何かの話題を話し始める、というのが好きじゃないんです。
なにいきなり、って感じがして。
話を聞いていたら知らないうちに自然にこの話になっていた、
さっき話していたことから知らない間に話題がこっちに移っている。
という話の運び方が私のこだわるところです。
もちろんそうでないシーンもあります。
「突然ですが」と始まったほうが効果的なこともありますし
注目を集めることもできます。
なので使い分けるわけますが、
基本的には
「突然ですが」という表現を使うとなんか自分に負けたような気がする(笑)と思っています。
上手に話題を運んでいけないから仕方なくこの言葉で話題転換した、と
自分で力不足だな~と思っちゃうわけです(笑)
たとえばお菓子の話をしたい、というとき
突然「みなさんお菓子はよく食べますか?」などと絶対に本題に入らず
「すっかり秋本番になってきましたが、秋ってお菓子の新製品がどど~んと出てくる時期なんですよね~。
コンビニとかにも10月11月は”新商品”などという文字がよく目につきますよね。
みなさんはお菓子はよく食べますか?・・・」
と必ず、本題に関係する(←これ絶対大事)、さらに
万人にわかりやすい(←これも絶対絶対大事)おしゃべりをしてから
本題に入っていくんです。
その方が、聞く立場としては突然お菓子の話をされるより、
イントロで頭がちょっぴり”お菓子モード”になっているからなんとなく脳が話についていきやすいと思いませんか?
この仕事をし始めて間もないころ、同業の仲間たちがかわるがわる司会をしに行く場所で
必ず何か指摘される、厳し~い担当の方がいらっしゃいました。
その方が、「梶田さんは、うまい」とほかの仲間たちに言ってくださっていたと当時聞きました。
でも私にはその「うまい」がどうして上手なのかがわかりませんでした。
自分で上達するにも、どこが上手とおっしゃっていただけているのか、
それがわかったらもっとそこを気をつけて洗練していきたいのですが
「うまい」だけじゃどの点のことを褒めてくださっているかがわかりません。
そして、いろんな人に聞きまわったら
「話の持っていき方がうまい」
ということをおっしゃっていた、とようやくまずその一言を聞き出すことができました。
自分ではどう話を持って行っているかを意識して話しているわけではないので
当時は「ふ~ん。。。自分ではよくわからないな。。。」と思っていました。
でも、年齢が増して来たり、経験を積んで来たり、
自分の喋りについての感想や意見を聞ける仲間ができたことで
その方がおっしゃってくださっていたのは、今思えば
この「話の”イントロ”のこと」だったんだな~と思います。
当時から自分では気づかないうちにそういう話し方をしていたことを、
その方が気付かせてくださったんだな~と今になって思います。
とっても感謝の気持ちでいっぱいです。
でも、良いことばかりでもないんですよ?
先日、結婚式の司会後、まだお世話になり始めてそれほど期間の長くない会場だったので
進行担当の責任者の方に、「何かやりにくいこととか気になったことはありましたでしょうか?」
とお聞きしたのです。
司会は、お客様のためだけではなく、スタッフが進行しやすいように、というのもとても重要なので。
そうしたらその方は
「別にないですよ。あ、しいて言えば。
次に行くときになんかしゃべるでしょう。
あれ、ちょっと急いでいるときは、しゃべっていないで早く次行ってよ、って思うときもあるかな。
でもあれが良さなんだろうしね・・・
と、最後の方は言いにくそうに言ってくださいました。
そうそう確かに。時間に追われているときは
「ではここでお色直しにおでかけいただきます」と
突然でも言った方が流れは数秒でも早く進むわけですが、
私の場合は急いでいるとわかっているので
短めに”イントロ”をつけるわけです。ほんの15秒くらいかしら。
でも急いでいるスタッフにとっては長く感じるんですよね^^
すみません。。。と思いつつ、
でもそれよりも、まだ一緒に仕事をし始めて間もないその担当の方が
その“イントロ”が私の良さ
と思っていただけていた、ということがわかってとっても嬉しくなったのでした!!
だからこれからも”イントロ”、大事にしていこうと思います!
あでも。結婚式では別の方法をとりますよ♪
早く次に進めてなおかつ”イントロ”の要素も削らない方法を。ふふふ♪

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