オリンピック招致のため、東京の魅力をプレゼンした体操の田中理恵選手の話し方について、ちょっと触れてみたいと思います。
特に田中さんの場合、普段と大きく違っていたのは、口の開け方!です。
その前に。プレゼン評価、とっても高いようですね。
笑顔でずっと話し続けた、とテリー伊藤さんもテレビで褒めていらっしゃいましたし、
知り合いの一人も、あの話し方はすばらしかった、と感想を私に伝えてくれたりしました。
英語が話せなかったのでとても練習されたとのことですが、
練習したのは英語だけではなさそうです。というのは見てとれます。
それは、今までのインタビューに答えている時などの田中選手の話し方と大きく違っていたから。
まさに、Eテレの「TED」のような、プレゼンらしい話し方になっていました。
田中選手はもともとは話す時に自然に笑顔が出るタイプ。
体操の試合後のインタビューでも思い出すとわりと笑顔が先に浮かんでくるのではないでしょうか。
大きく違ったのは口の開け方です。
田中選手は普段はあまり口を開かずにしゃべるタイプです。
インタビューの時の話し方を見るとわかりやすいのです。
笑って話す印象はありますが、口をあまり縦に開くことはなく、
薄い唇を横に開いて話しています。なのでインタビュー中は笑って前歯がずっと見えている、というような感じです。
それにちょっと早口。縦に開かないので小回りが聞いてちょっと言葉を引きずるように聞こえないでもないタイプの話し方です。
ところが今回のプレゼンでは話している最中も、口の中が見えること見えること。
とても上下に大きく口を開いて、身振り手振りも加え、
表情も動きもとにかく大きく大きく話していました。
だからしゃべるスピードもゆっくりになり、悠然とした、堂々とした感じが出ていたんですよね。
あれは、良いものを訴えたい時のプレゼンの基本です。
ふだんのあの話す時の口の動きから(実は普段の私も良く似た唇の動き)
あのプレゼンの時の口の動きに持っていくには相当訓練しなきゃできません。
ただ、英語だったのでやりやすかったと思います。
喋り慣れている日本語を改めて口の形を変えて話すより、
違う言語を違う口の形で話す方が、そういうもんだ、として話せるので。
だから、プレゼン後のインタビューでも意外と元の話し方に戻っているのは納得^^。日本語ですから(笑)
プレゼンシーンで印象的だったのは、あとは声の張りと表情ですね。
東京の良さを自信持ってアピールするプレゼンなわけですから、
声の出し方から、自信満々!
私がいま話している内容は全てが素晴らしい!
と感じられるような声の出し方をしなければいけません。
なので、もちろん普段試合後にインタビューに答えるような、聞かれて答える話し方ではなく、
よく私がレッスンでも言う、「イヤでも聞こえさせる話し方」にする必要があります。
しっかりその声の出し方ができていましたね~。
芯があり伸びのある良い声でした!
表情も素敵でした。笑って話せたことが特に。
笑って話せばあとは口を大きく開けると自然に表情豊かになりますし、
あれだけ身振り手振りも加えて話すようになると自然に目も、より大きく見開くなど、表情はとても良くなります。
と、ザ・プレゼン、という話し方ができていたと思います。
プレゼンの話し方を体感してみる、というセミナーを開きたいと思っていますが、
とても良いお手本になりそうなプレゼンでした。
見ていてかわいいし。何度でも見たい!
といいますか、フルで15分のプレゼン映像、見たいですね。
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